
しばらく駆け抜けた後、しばしの休息の時。
それがあなたのやり方だとずっと前から知っているから、
少しずつ進めばいいとは言えず、
あなたのしたい方法で、あなたがそうしたいなら。
それでいいと、そっと。
「あなたの心に添っているなら」
呟いたはずなのに、
「なにか言いたげだ」
素早く手を捕まれて、驚く。
目を細めて千歳をじっと見つめている。
「まだ満足していないよ。私は、君はまだもっと進める」
「うん。なら、たまには私に任せて、あなたはゆっくり休んで」
千迅は、ふっと笑みを浮かべて再び瞼を閉じた。