やすらぎのなかで

やすらぎのなかで


しばらく駆け抜けた後、しばしの休息の時。

それがあなたのやり方だとずっと前から知っているから、

少しずつ進めばいいとは言えず、

あなたのしたい方法で、あなたがそうしたいなら。

それでいいと、そっと。

「あなたの心に添っているなら」


呟いたはずなのに、

「なにか言いたげだ」


素早く手を捕まれて、驚く。


目を細めて千歳をじっと見つめている。


「まだ満足していないよ。私は、君はまだもっと進める」


「うん。なら、たまには私に任せて、あなたはゆっくり休んで」


千迅は、ふっと笑みを浮かべて再び瞼を閉じた。