まだ見ぬ

まだ見ぬ

あの時見かけた人形を、もう一度と、幾度となく。

来る日も来る日も面に向かい幾星霜。



桜がちらほらと舞う頃、ああもうそんな時期かと目が覚める思いがする。

”満足のいくものはできたか”

と、面に言われもし、夢に見る。

そのたびに、ああ、まだだと。

あの時、出会った者には到底及ばない。

そう、思っているのは己だけかもしれぬ。

それでも、追いかけている。そうさせてくれと

魂が叫ぶから。