君の心と

君の心と

聞くところによれば、ある男がそっと夜に願いをかけた時のこと。

塩気のない空気に、柄にもなく、天の神に塩を振りまきながら。

これまた、男には珍しく、真面目な顔をして舞い、それを待っていた。

たまには、神に委ねてみるのも悪くない。そう思ってのことだった。

すると、たちまち待ち望んでいたそれは現れた。

まるで、奇術師のように、バッと派手に広げられた手から様々な花や、動物などが

次々と現れて、こちらをワクワクをさせるようなものだ。

今までにない、新しい刺激が、近づいているのだと

これまでを見送りながら。


新しい世界を待っている。否

もうそれはすぐそこまで来ていた。