木の葉が触れ合うように語り合う。
さわさわと楽しげに…とまでは行かず。
「そんなもの、読んでいて楽しいか」
「私のお気に入りなの。読むのも、眺めるのも心が浮き立つものよ」
物語を楽しむより、今この時の物語を紡いでいくことこそ重要じゃないか。
「空想に時間を費やすなんてつまらないさ」
「そうでもないわ、空想だって、はっと気づかされることがたくさんあるし…何より夢中になれるものがあることはとても幸せなことだわ」
だったら、今、夢中になれるものが食い違っている俺たちは一体。否、
正確には、今の俺はどうしたらいいのだろう。