新しい物語を

新しい物語を

君の世界を見かけた時から、共に創り上げたいと思っていた。

託された新たな絵巻を手に、ふたり。


この世の調和を祈り、再び守るために、奔走することもあるだろう。

いや、この絵巻の主はきっと、それを守るために必死で生を駆け抜けたに違いない。

それほどの暖かさと強さを感じていた。

「いつもこの時はわくわくするわね」

彼女は微笑みかけて大切なものを包み込む。

その手に手を重ねた彼もまた微笑んだ。

「新たな未来を君と共に在れると思うとより一層、心が浮き立つものだ」

星影と共に、広がる世界を、心から祝福しながら。