「今この時を楽しみましょう」
強引に手を引かれ、こちらが恥ずかしくなってしまいそうな程に、
夢での距離感で、近づくあなたに、
懐かしいようなこそばゆいような、
やっぱり恥ずかしいとしか言えない心持ちになって、
男勝りでいたい私の心を惑わせる。
あなたの前だと、いつもこうなる。
けど、そんな自分も悪くない。
「あなたに任せるわ。思いのままに」
観念して、彼に身を委ねてしまうと、
彼はまた得意気に笑みを浮かべているのが
本当はちょっと憎らしくて……また昔のように
腕をすり抜けたくなるのは秘密。