休息の二人時間

休息の二人時間

「私たちってつい自分で何とかしようとしがちよね」

「そういう風に教え込まれてきた過去世があるとそうなるね。君は私より流れに身を任せるのがうまいと思うけど」

千歳も千迅もそれぞれに異なる過去世があり、それを持ち寄って過ごしている。

特に千迅にとっては、それこそ静かに、駆け抜けて見送った世界を寂しく見つめている。

「千迅だって軽やかだわ。ぱっと手を放せるのが苦じゃないでしょ。私は思い入れがあるとどうしても難しくなってしまうもの」

「その時は私が教えるから心配いらないさ。でも。私だってかなり手放すのが惜しい時はあるから、その時は君に教えてほしいな」

「ええ。もちろん」

二人は笑みを浮かべて、穏やかな静寂に包まれた夜を暖かく過ごしている。

ゆるやかに流れる時を愛しく見つめて。

「こうして話していると急に気づくことがあるわ」

「奇遇だね。私も今思い至ったところさ。以前の癖が出るとどうしても忘れがちになってしまう」

まるで示し合わせるように、二人は声を合わせた。

「心が満たされるように先に祈っておくこと」

二人は笑い声をたて、千迅が続けた。

「そうすれば間違いはないね」

「ええ。結局どれもこれも、心が満たされたくてやっているのだから、本当に自分が望んでいることを明確にして願っておけば確実だわ」

「私は本当にいつの間にかそれを忘れて自分であれこれやってしまうんだ。反省すべきところだよ」

「ふふ。でもあなたも気づいたじゃない。こういう言い方は、気が引けるけど、あえて言うなら……本当にあなたはよくやってると思うわ」

「ふふふ。それを言うなら君だってよくやってる。それに……君にそう言われると胸がすく思いさ。嬉しいね」

静かに満ちていく二人の思いが、互いの心をまた満たし、穏やかな時を紡いでいく。

それまでの過ぎ去ったさまざまなものを手放して、暖かい自由な風を胸の奥で感じながら。