
「あなたの声って私とても好きだわ」
そっと口ずさんでいたのに、この声は君に届いていた。
本当は心の中でずっと。
小さく語りかけるように、あるいは声をはりあげている時も。
これを届けと。
想いをのせて、きっと私の愛が重たく、君の負担になるなら消え去るように
もしかして君の心に入る隙間はあるのかい?
いつだったか、そんな願いと、少しの希望と淡い期待と……儚さを。
でも本当は消さないで。
君がまるごと受け止めてくれる、と心のどこかで期待している。
なら私も君のために。
君の望む世界を、ふたり一緒に奏でていきたい。