いそいそと

いそいそと

不安なとき、いつだって傍らにあるものを求めて。

暖かい気持ちになって、誰かからかけてもらいたかった

「大丈夫だよ」

と、それを眺めていた時にふと自分の心の奥底から浮かんできた言葉。

そんなものを描きたくて日々精進する者も在り。

遠い昔の記憶。それが再び蘇り、ああ。

もうこんなにも、助けになる(かもしれぬ)ものを創りだせてきたものだと。

あの時より、状況も違えば心境も違うものを。

思い出して、再び描こうという気になってしまうのだから。

これだから何年経とうとやめられない。

「どうかしたの?」

「いいや、なんとなく。こうした方が良い気がして」

「ふふふ。何を察しているのかしら」

「何をというより、誰を、というべきか」

「ふふ、そうなのね」

これだから、やめられない。

愛しさを胸に秘めながら。