天に龍が昇るように、どこまでもあなたと共にありたい。
それが私の願いだと、伝えても。
「君はそのままでいい、同じものになる必要などないよ」
いつだってそんな快活な笑みをたたえて諭される。
「私は、あなたに置いて行かれるのが怖いのかもしれません」
だからあなたに近づきたくなって、願っている。
「俺が身を引くのが怖いと?」
頷き返し、伏し目がちになる私を、あなたは優しく語りかける。
「心を大いなる存在に明け渡してみれば、その不安も立ち消える。雲が流れるが如く、それを眺めてみればいい」
安心感、やすらぎ、穏やかな、そんな言葉が浮かんでは心がホッと和む。
「あなたはやっぱり不思議な人……あ、人ではないけれど」
「人さ。人でもあり、龍でもある。君もその境界が曖昧なことが直に分かる」
その境界を決めているのは、私、なのでしょうか。
だとしたらあなたの言葉は本当に…